
近くにいると元気がもらえる人、なんだか大丈夫な気分にさせてくれる人、温かくてやさしく包んでくれるような人。
何をするでもないけど、そばにいてくれると嬉しい人。
そんな人たちは、私のあこがれでした。
あんな風になれたらいいのに。
でも無理だ。
私にとって「自分」は、欠点を見つけては手厳しく批判してくる厄介な存在でした。脳内でこだまする声は、人には言えないような罵詈雑言ばかり。
脳内に宿敵を飼っているかのようでした。
自分自身が味方になってくれたらもっと楽なのに。
脳内の声が温かく、大丈夫だよって励ましてくれる存在だったらどんなに生きやすいだろう。
ある日、ほとほと自分に嫌気がさし、決別したいと思いました。
でも、自分から自分を切り離すことはできません。
じゃあ、自分を変えてやろうじゃないか。やるだけやって変わらなければそのとき考えよう。
そんなところからスタートしたのが、わたしの自分改革です。
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理想と現在地のギャップが悩みのもとです。
ならば、現在地をよく知るところからはじめよう。
自分の手がかりを得るために、あらゆる性格診断を受け、パーソナリティや心理学、カウンセリングやコーチングを学びました。
でも、なかなかしっくりきませんでした。
答え方がわからないというか、質問の意図がわからないというか。
社交性を問う質問ひとつをとっても、時と場合によりけりで、自分の一面しか表現されていない気がしたのです。
仕事のときの自分、プライベートの自分、元気なときの自分、元気がないときの自分で、結果が全部変わってしまうなと。
私というひとりの人間をまるごと説明してくれるものはないのだろうか。
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探し続ける中でついに出会ったのが、生まれもった「気質」から性格を理解する方法です。
気質の特徴は、まさに自分の性格を解説していました。
気質の特徴を学びながら経験との関連性を調べていくと、子どもの頃からの性格の悩みがするすると解けていったのです。
長年の謎が解けた瞬間でした。
日々の意識もちょっと変えてみたりして。
気づいたら「人生たのしいな」と思えるようになっていました。
海の中でもがいていた人間が、陸にあがって楽に呼吸できるようになった感じ。
平常時の飛行高度が上がった感じ。
自分なりの幸せの形もはっきりして目指すべき方向が見えました。
人は変われるんですね。
そんな私の考えてきたこと、考えていること、心に関する情報をこの場所に書きとめていこうと思います。