タイプ6【信じる場所を探す人】特徴と強み | 不安の奥に、誠実な心がある

タイプ6を象徴するチームメイト

なんだか、不安。それでも誰かを支えたいと思うのは、なぜ?

仕事で、何か見落としていないか不安になって、何度も確認してしまう。

友人にちょっとした違和感を覚えると、「この人、本当に信じていいのかな…」と考え込んでしまう。

大きな決断をする前に、信頼できる誰かの意見を聞いてからでないと動けない気がする。

こんなふうに、「このままで大丈夫?」「誰かと一緒にいたいけれど、信じきれない」といった思いが頭をよぎることが多いなら、あなたはエニアグラム・タイプ6かもしれません。

※ 冒頭のイメージ画像は、タイプ6の気質を象徴的に表したものです。職業や肩書きにかかわらず、誰もがどのタイプにも当てはまる可能性があります。

「守られたい」と「守りたい」の間で揺れる心

タイプ6は、「安心していたい」「信頼できる人や場所が欲しい」と願う人。

でも同時に、「誰かを支えたい」「役に立ちたい」と心から願っている人でもあります。

こんなふうに感じることはありませんか?

  • 一人で物事を決めるのが不安で、つい周囲の意見を聞いてしまう
  • 何度も確認しないと安心できない自分が、少し嫌になる
  • 信じたいけれど、疑いの気持ちが湧いて戸惑う
  • 「ちゃんとしなきゃ」と思うけれど、自信がなくて動けなくなる

あなたの中には、「信じたい」という気持ちと、「でも信じるのが怖い」という気持ちが、日々せめぎ合っているのかもしれません。

その揺れは、あなたがどれだけ真剣に人を思い、自分を律しようとしているかの証です。

タイプ6の気質とは?

基本的な特徴

タイプ6の特徴を、もう少しだけ具体的に見てみましょう。

  • 安心を求める
    安全・信頼を重視し、忠誠心がある
  • リスクへの敏感さ
    不安を感じやすく、最悪の事態を想定する
  • 忠誠心と協調性
    チームや組織に貢献しようとする
  • 内面の葛藤
    信じたいけど、信じきれない…その揺れをいつも抱えている
  • 慎重な判断
    他者の意見を重視し、慎重に動く

これらはすべて、あなたの誠実さと責任感から生まれたもの。

けれどもし、「毎日がちょっと疲れる」「いつも心が落ち着かない」と感じることが多いなら、それはあなたが「ちゃんとしよう」と頑張りすぎているサインかもしれません。

心の奥にある「恐れ」

タイプ6の人が心の深いところで恐れているのは、「信頼していたものに裏切られること」「頼るものがなくなること」です。

安心・安全を求める気持ちは強く、その背景には「このままでは危ないのではないか」という漠然とした不安が潜んでいます。

だからこそ、リスクを想定し、備え、周囲との信頼関係を大切にしながら生きているのです。

行動を促す「動機」

タイプ6の原動力は、「安心できる拠り所がほしい」という願いです。

信頼できる人や組織、明確なルールがあれば安心し、それに忠実であろうと努めます。

でもそれは、ただ従いたいわけではありません。

内心では「本当に信じていいのか」「自分で判断する必要はないか」と揺れながらも、より安全で確かな道を選び取ろうとする、慎重で誠実な姿勢があるのです。

日常の「焦点」と「行動パターン」

タイプ6の人は、日常の中で「もしものリスク」に意識が向きやすく、「大丈夫かな」「問題はないかな」と確認を重ねます。そのため、事前準備や周囲への気配りに優れ、周囲の動向をよく見て、先回りして行動します。

一方で、疑いや不安が強まると、物事を決めるのに時間がかかったり、誰かの意見に依存しすぎてしまうことも。「信じたいけど、不安」という揺れ動く心が、タイプ6の行動パターンに深く影響しています。

タイプ6の強みと可能性

タイプ6は、「支える力」の持ち主。
人や組織を内側から支え、安心と信頼を築いていく守り手のような存在です。

  • 堅実な支え役として、チームや家族を守る存在になれる
  • 高いリスク感知力で、周囲に安心感をもたらせる
  • 忠誠心と責任感で、困難なときにも信頼される人になれる

あなたの「心配する力」は、単なる不安ではなく、本当に大切なものを守るための勇気に変わっていきます。

慎重で誠実なその姿勢は、人を支え、安心を届ける土台の力なのです。

他タイプとの違いで見える、タイプ6らしさ

エニアグラムの面白さは「違いを知ることで、自分の輪郭がくっきりする」ところにあります。 他のタイプとの違いを知ることで、タイプ1のあなたの強みや癖が、より浮き彫りになるでしょう。

たとえば…

タイプ8は、自信を持って突き進みますが、タイプ6は慎重にリスクを見極めて進みます。

タイプ3は、結果を重視してスピーディに動きますが、タイプ6は過程や安全性を大切にします。

タイプ5は、自分ひとりの判断で完結しやすいですが、タイプ6は周囲との信頼関係や協力を求めます。

「こういう考え方もあるんだな」と思えたとき、あなたの中にある不安や迷いも、少しずつ和らいでいくかもしれません。

まとめ

タイプ6のキーワード

恐れ支えを失うこと、不安の中に取り残されること
欲求安心、安全、信頼できる絆を持つこと
焦点リスク、不確実性、支えてくれる存在
戦略予防策を講じる、信頼できるものを見つける
強み危機管理力、忠誠心、協調性、責任感
落とし穴過剰な疑い、不安からの行動停止、自己不信

タイプ6かな?と思ったあなたへ

いつも「これでいいのかな?」と心の中で確認してしまう。周りの反応が気になったり、最悪のシナリオをつい想像してしまう。

タイプ6の方は意思決定に不安があるとおっしゃいます。

でもタイプ6のあなたは、危機を未然に察知する感受性と、仲間を守ろうとする誠実さを持っています。「何かあったときのために」と先を読む力は、組織やチームにとって大きな安心材料です。

確信が持てないと不安になり、足が止まることもあるかもしれません。それでも、迷いながらも前に進もうとするその姿には、静かな勇気が宿っています。

信頼できる関係の中で、自分の感覚にもう一度耳を澄ませてみると、思った以上に、あなたには「決める力」も「支える力」も備わっていると気づくはずです。

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ABOUT US
みずさゆ産業カウンセラー | 社会保険労務士
「9タイプ気質診断」(エニアグラム)を通じて、あなたの本質に触れるお手伝いをしています。 産業カウンセラー・社会保険労務士として、企業の社外相談室で多くの方の悩みや変化に寄り添ってきました。 かつて自分自身も“迷う側”だったからこそ、今はナビゲーターとして伴走できる――そんな思いで活動しています。